―――　　闇




　　目を閉じれば闇
　　広がる暗さに心地よさを感じる
　　目の奥に映る記憶が闇に映える

　　恐くなどない
　　目を開ければ闇はなくなるから


　　本当の闇


　　それを知っている者

　　目に光を持たない者
　　生きることを捨てた者
　　心に闇を持っている者

　　他にもいくらかは存在するだろう
　　だが、限られた者ばかりだ


　　彼等の持つ闇

　　暗い闇
　　重い闇
　　冷たい闇

　　絡め取られ
　　吸い込まれ
　　引き擦り込まれ

　　逃れられない

　　喰らわれ
　　引きちぎられ
　　貪り尽くされ

　　決して捨てることが叶わない

　　そんな闇


　　闇に浸ってはいけない
　　囚われる前に抜け出せ


　　目を閉じて味わえる闇だけで満足しておけ



　　・・・本当の闇を求めてはいけない





――――――――――
≪２００１．８．１８にお届け≫
いつみさんに「黒の書」の400hitのキリ番で差し上げた詩。
お題は「ダークな詩」でした。リク内容にかけて「闇」ってしてみたり？（核爆）
どうもありがとうございました〜☆




ＢＡＣＫ


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