―――  向日葵




さんさんと降り注ぐ太陽。
私は、バケツに水をいれ、ある場所にむかっていた。

そこは、うちの裏にあるキットンの薬草園。
そのすぐ側にうえられた7本の向日葵が私の目的の場所。

キットンが、向日葵の種は栄養もあるし、花を植えるなら今の季節ぴったりでしょ?っと種をくれたのだった。
ルーミィと一緒に育てていた向日葵がようやくその大輪の花を咲かせていた。

「おはよう!!今日も綺麗だよ!!今、お水あげるからね。」
同じように植えた向日葵も、大小さまざまで、それでもみんな綺麗に咲いている。
その中で、私は特に3本目の向日葵を特別にしていた。
その向日葵は、他の向日葵に比べ少し茎が細い。けれど立派な大きな花を咲かせている。
まるで、誰かさんのよう。

ある日ルーミィに言われた一言。
「ねえ、ねえ、ぱーる、このお花さんたち、るーみぃたちみたいらお!!このおっきいのがのりゅとくりぇーで、小さいのがるーみぃとしおちゃんなんら!!」
「本当だ!じゃあこっちのちょっと茎が細いのがトラップで、こっちはキットン、これが私ね!!」
「そうらお!!わーい、みんないっしょらお!!」
その一言で、この向日葵は特別な向日葵になった。

いつからだろう、パーティの一人を目で追っかけるようになったのは。
他の女の子に囲まれてるのを見て、イライラして、苦しくなって、彼が笑ってるのを見ると、うれしくて、どうしようもなくなった。
まさか!って思った。でも、気がついてしまうと、これは恋なんだって、私は彼のことが好きなんだとおもうと、もう、戻ることが出来なくなっていた。
・・・でも、この恋はきっとかなわない。
彼の好みの女の子と私じゃあ、違いすぎるから・・・。
だから、この思いは誰にもばれちゃいけない。ばれなかったら今のまま、仲間として側に居ることが出来るから。

けれど、彼への思いは増すばかり、だから、彼への思いをこの向日葵に託すの。

目の前には、大きな向日葵。
見上げるほど大きな花は、丁度彼と同じくらいの背の高さ。
真っ直ぐに太陽を見つめる様は、彼のまなざしのよう。太陽という目標に向かって力強くたっている。
大輪の花は、彼の笑顔。みんなを轢きつける明るい笑顔。

けして、本人にはいえない言葉
「あなたの事が、大好きよ。・・・トラップ。」
そっと、背を伸ばし、その大きな花にキスをする。






fin.









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 まんまるり様から可愛らしいSSをいただきましたvv
 パステルの行動がもう恋する乙女って感じで!
こんな「ひまわり」SSもあるんだなぁ〜と楽しませていただきました♪

 プチ企画に参加してくださってありがとうございました!










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